壁打ちの効果
私は高校時代の練習前には必ず「壁打ち」をしました。
「壁打ち」ってなーに?という人、いますか?
えーと、弾みの良い均質な壁に向かって、
ダイレクトにポコンポコンと打つ練習のことです。
その気になれば、家の中でも出来ます。
ちょっとウルサイので、近所迷惑にならない程度でお願いしますね。(^^;
壁打ちは、30日間練習プログラムの第5日目でも紹介しています。
http://www.e3-pingpong.com/program.html
登録していない人のために動画を紹介します。(出血大サービス!)
フォアとバックの動画です。モデルは私OBUです。 (*^^*)
http://www.e3-pingpong.com/asx/005_kabeuchi01.asx
http://www.e3-pingpong.com/asx/005_kabeuchi02.asx
注意)この動画を見るためには、Windows Meia Playerと
ブロードバンド回線が必要です。
※また、音声はありません。ごめんなさい。
観て頂けましたか?
一昔前の無声映画の様ですね。(笑)
動画だけ見ると、正直、滑稽ですね。自分でもそう思います。
このメルマガは全国に発信していますので、恥ずかしい限りです。(^^;
さて、この壁打ちのことを、準備練習あるいは感覚練習って呼んでいます。
つまりこういう練習をやっておくと、実際に台について練習した時に、
練習効果が高くなる、ということです。
お断りしておきますが、壁打ちだけやっても卓球の技量は上がりません。
あくまで実際の練習と並行してやった場合に効果がありますよ、
という事です。
壁打ちの目的は、以下の2つです。
1.ボールコントロールを身に付ける。
2.動体視力を高める。
一言で言ってしまうと「ラケットでボールを打つのに慣れること」です。
まず、「ラケットのどこにボールを当てるか」。
これが最初のポイントになります。
ラケットにはスイートスポットという芯があって、ここに当てると
一番ボールが弾みます。逆にここを外すと弾みが全然違います。
これは、どんな用具を使おうとも、共通して言えることです。
飛んでくるボールに対して、スイートスポットに
いかに当てることが出来るか、が重要なのです。
「あ、今の打球は当たった」
「今のは、外れた(端に当たった)」
この様に、ラケットから手に伝わる振動で、感じることが出来ますか?
感覚的に分かればOKです。
次のポイントが「力の入れ具合」と、「打球時のラケットの角度」です。
強く打てば強く返ってきますし、弱く打てば跳ね返りも弱くなります。
右へ打てば右へ返るし、左へ打てば左へ返ります。
ちょうど入射角と反射角の関係で跳ね返ります。
つまり壁からの返球は、あなたの打球次第なのです。
一定のボールを送ってやれば、一定のボールが返ってきます。
そういう意味で壁は正直です。人が相手だとこうは行きませんから。(^^;
首を回しているのは、ボールをしっかり見るためです。
目だけで追おうとすると、横目になってしまってボールを
正確に見ることが出来ません。
2つの眼球からの距離が等しい、つまり顔の正面でボールを捉えるのが
一番正しくボールを見ることが出来るらしいですよ。
ピンポン球のマークが見えればOKです。
練習のコツは、段階的に取り組むことです。
最初は頭より上の高さで、次に頭の高さで、その次に胸の高さで、
という様に徐々に壁にぶつける高さを低くしていきます。
ある高さでフォア・バックとも目安として100球以上続いたら、
次の高さに進みましょう。
ボールの軌跡は、最初は放物線だったものが、より直線的になります。
それにつれてスピードが上がってきます。
だんだん「忙しく」なります。結構大変ですよ。 ←笑
この壁打ちをやってから、実際の練習に入ると、
「早いものを見るのに慣れた」状態で入るので、
練習効果が高いワケです。
数ヶ月に渡って壁打ちを続けていると、練習をやっている時にフッと
「いつもよりボールがゆっくり見える」と感じる時が来るのです。
例えば、手が滑ってお箸を落とした時も、空中でそれが
掴めてしまったりします。
「あれっ、今まで何を慌てていたのだろう」って感じです。
とても不思議な感覚ですが、私も本当に経験したことがあります。
こういう状態になれば、しめたモンです。
壁打ちの効果が出てきている状態です。
スローモーにボールが見えるワケですから、今まではとても無理と
あきらめていた速いボールも取れるかも知れない気がしてきますし、
それにも増して「ボールを見る精度」が向上します。
壁打ちの本当の効果は、この「ボールを見る精度の向上」なのです。
ボールを見る精度が向上すると、ボールの回転による飛び方の違いや
ボールの回転そのものが見えたりします。
さらに、
このボールはこういう回転のボールだからこういう打ち方にしよう。
今のミスの原因は、ボールに対する自分の判断が間違っていたからだ。
と言うように、あなたの卓球がより緻密に、より分析的になっていきます。
「卓球が分かってくる」と言えばよいのでしょうか。
ミスが分析できて、その対処方法が分かれば、ミスが無くなって
ラリーが続くワケですね。こうやって卓球が上達していくのです。
初心者の方がここまで来るのには結構時間がかかると思いますが、
希望を持って、じっくり取り組んでみてくださいね。(^^)v
将来のために、今を頑張りましょう。
では、今号のまとめです。
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1.壁打ちなどの準備練習をしておくと、練習効果が高くなる。
2.壁打ちのポイントは3つ。
1)ラケットのどこにボールを当てるか。
2)力の入れ具合(強過ぎもせず、弱過ぎもせず)。
3)打球時のラケットの角度。
3.壁打ちを数ヶ月間続けると、動体視力が上がり、ボールを見る精度が
向上する。そうなると卓球が分かってくる。
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シャキーン!(←効果音)
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OBU’S EYE ★彡
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学生ならテスト期間中、社会人なら仕事が忙しい時期などで、
卓球がしばらく出来ない時がありますよね?
そんな時に自宅で壁打ちをやっておくと、感覚を忘れてしまうのを
防ぐことが出来ます。ま、ある程度までですが。 (^^;
そう言えば、元読売巨人軍監督の原辰徳さんが
「動体視力を鍛えるのなら卓球がいいですね」
って言っていた気がします。
さすが、プロは分かっていますね。 (^^)
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次号もお楽しみに!
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編集後記
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私が高校生の時、お師匠さんから、
「フォア1分バック1分の壁打ちを朝、昼、晩とやれ。」
と言われました。
時間がありませんと答えると、
「1日は24時間あるのにたった6分の時間が作れないのか。
時間が無いのではなくやる気が無いのだろう。」
って叱られました。
師匠の言う通りでした。手厳しい師匠でした。(笑)
明日からやろう、ではなく、今すぐやろう、
そういう「実行力」も卓球上達の秘訣かも知れません。
でも、あまり根詰めてやり過ぎるとツライ修行みたいになって、
悲壮感が漂ってしまいますね。(^^;
ま、ご自身の判断でっていうことで。(笑)
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