卓球と将棋 その2
私の卓球の今のお師匠さんは、静岡の銀行員のTさんです。
練習に行く度に、何か1つアドバイスを頂いています。
師匠は卓球も大好きですが、将棋も大好きです。
いつも夜中にインターネットで将棋の対戦をしているそうです。
いやー、ホンっとに好きですね。(笑)
先日、師匠に「卓球と将棋ってよく似ていますよね」と話しかけると、
まさに「我が意を得たり」といった感じで、非常にためになる話を
してくれました。
要約すると、こんな話です。
-----------------(ここから)-----------
将棋は、一手ごとに形勢が変わることがある。
今、自分が押しているのか、あるいは受けに回っているのかを、
敏感に察知しなくてはならない。
その感覚は卓球のラリーにも、そのまま当てはまる。
今自分が有利だと感じたラリーならば、そのまま最善手、次善手に
当たる打球を送り続け、そのまま押し切ってしまう。
もし自分が不利でも、粘って相手に隙が生じるのを虎視眈々と狙う。
長いラリーの間には、相手が少し緩む瞬間がある。
そこが逆転の狙い目だ。
-----------------(ここまで)-----------
私は師匠の卓球を、もう何年も観させて頂いていますが、
上記の話は「なるほど」と思わせるものがあります。
師匠の卓球は、とにかく1つのラリーが長いのです! ←(笑)
ラリーをしながら、相手と駆け引きをしている様に見えます。
得点するときも比較的ラリーが長いのですが、
失点するときもラリーが長く、粘りに粘るのです。
粘着流、とでも申しましょうか。 ←(笑)
さすが、東北出身者です。(^^;
師匠が「あっさり負ける」ところを私は観たことがありません。
OBUはカットマンという戦型で、本来「粘る」戦型なのですが、
師匠ほどの粘りには、未だ至っておりません。
・・・・・
ところで、実は私も将棋が好きで、米長邦雄さんのファンです。
米長さんは、その気風や人柄から将棋界では「さわやか流」と
呼ばれています。
米長さんの著書「人間における勝負の研究」では、
こんな一説があります。
-----------------(ここから)-----------
不利な時というのは、相手が刀を振り回しているのを、必死に
かいくぐっているようなものです。
こちらが手にしているのは絵筆一本。
しかしこれには猛毒が塗ってある。
もし相手がつまずいたり、自らの刀で傷をつけたら、
全力を挙げてこれを塗り付けるというわけです。
(中略)
不利な時に騒ぎ立てるのが一番まずい。
次にまずいのは、形勢が悪いのに、ただじっとうなだれていることで、
これではこのまま終わりということになる。
一番いいのは、じっとしていても、その姿勢が反撃のための
エネルギーを貯えている形。
それが「勢い」になるのです。
-----------------(ここまで)-----------
不利な時、あなたは、あっさりあきらめていませんか?
逆転へ向けてエネルギーを貯めるクセを付けましょう。
では、今号のまとめです。
☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆
1.将棋の棋士が一手指す毎に形勢を察知する様に、卓球でも一打毎に
このラリーの展開が有利なのか不利なのかを感じ取る必要がある。
2.有利ならば、そのままの勢いで押し切る。隙を見せない。
3.不利な展開でもあきらめない。粘って相手の隙を窺う。
☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆
そうやって一本ずつ、点を積み重ねると、勝利に近づくワケです。(^^)v
卓球は、どんなファインプレーをしても「1点」です。
野球の満塁ホームランの様に、一気に点は入りません。
凡ミスも1点、ネットインも1点、エッジボールも1点なのです。
そうならば、地道に1点を積み重ねていくしかありませんね。
※この内容についての「ご意見・ご感想・ご質問」は、
ぜひ、下記のアドレスまでご連絡ください。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
info@e3-pingpong.com
次号もお楽しみに!
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
読者からの声
○─────────────────────────────────○
前回の「卓球と将棋」に対して、BARUさんからメール頂きました。
どうも、ありがとうございます!
ちなみに、バックナンバーは以下のアドレスから参照頂けます。
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000147448
--------------------------------(ここから)-------------------
OBUさま
素性は差し置き、自身卓球は初心者です。
したがって、OBUさんのコラムには興味があります。
今号のテーマ <卓球と将棋>の内容は、卓球や将棋に留まらず、
社会生活のさまざまな場で直面していると思います。
「ゲロしてもひとり」、これはちょっと違いますね。
さて、「自分のパターン」だけで格下相手には問題ないでしょう。
問題は同格および同格以上の相手ですね。
相手も当然同じことを考えていて、かつ技術も持っている。
そこで次回の「相手のクセや心理状態などを読む」が
楽しみなBARUでした。
BARU
--------------------------------(ここまで)-------------------
いやー、ありがとうございます!
「今号のテーマ <卓球と将棋>の内容は、卓球や将棋に留まらず、
社会生活のさまざまな場で直面していると思います。」
この意見が嬉しいですね。
卓球に縁遠い人も、こんな見方で読んでくれるといいなーって
思います。
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
編集後記
○─────────────────────────────────○
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
師匠とは10年来のお付き合いをさせて頂いていますが、
卓球の腕では、私はまだまだ師匠の足元にも及びません。
師匠は私より10歳年上ですが、未だ現役選手です。
私が30歳になり、もう限界かな、とあきらめかけたとき、
「決してあきらめない心」を教えてくれた人です。
そして、今も、師匠自ら「あるべき姿」を実践して
私に見せてくれているのです。
師匠は、私の目標なンです。
※「相互紹介」募集中です。
ご希望の方は、メールにてご連絡お願いいたします。
できれば自分の言葉できちんと紹介し合えることを望みます。
※「ご意見・ご感想・ご質問」など、ぜひお聞かせください。
メルマガの中で、テーマとして取り上げさせていただくこともあります。
もちろん、粘着流(納豆流?)も大歓迎です!(^o^)/
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
info@e3-pingpong.com まで、メールお待ちしています!